新しい市民社会の構築をめざして
私たちは、年をとってもこの街で暮らしたい。手助けを必要とする人と、手助けできる人がともに会員になり、安心して暮らせる地域社会の実現を願って、1996(平成8)年2月からたすけあい活動を開始しました。
私たちの活動の内容はおもに介護や生活援助ですが、行政ではできないきめ細かなサービスを手がけてきました。活動をすすめる中で、地域での活動拠点を持つことの必要性を痛感し、1999(平成11)年4月に『たすけあい大田はせさんず』(特定非営利活動法人)を設立し、組織的な活動を発展させてきました。
そして、2000(平成12)年の介護保険法施行後は介護保険の事業所(訪問介護・居宅介護支援・通所介護)を順次開設しました。また、並行して障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業(居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護)と、大田区の移動支援もサービス展開しています。
一方で、2001(平成13)年には、介護を要しないやや元気な高齢者の集う場所として「はせさんず元気かい」を立ち上げ、独自の介護予防事業を開始しました。また、もともとたすけあい活動の一環で提供していた移送サービスは、やがて「福祉有償運送」として公的に認められていきますが、この流れにおいては常に中心的存在として役割を果たしました。
私たちが絶えず心がけていることは、地域の中で会員同士がともに助け合い、ふれ合うことによって利用者が安心でき、活動者も喜びを感じることのできるようなサービスを提供することです。
このような私たちの活動がさらに理解され、広がっていくことを願い、セミナーや講演会、地域のNPO団体との交流やネットワークづくり、そして行政への政策提言なども行っています。
私たちは、私たちのささやかな活動が地域の中で広く定着していくことを通して、新しい市民社会の構築に寄与したいと考えています。