理事長 桟敷洋子

――はせさんずの職場の魅力は何でしょう?

情報共有や問題解決のための話し合いをよくし、連携がとりやすいように心がけています。

たとえば、ヘルパーステーションでは、ヘルパーが孤立しないように、チームで一人の利用者に接するのが基本です。また、管理者がヘルパーの話をよく聞き、相談にも応じます。
介護の仕事が楽しんでできるようであってほしいですね。

また、たとえば、うちには介護保険に関連してヘルパーステーション、ケアサポート、デイホームという3つの事業所がありますが、相互に連携をします。つまり、一人の要介護者の尊厳と自立を守るために、情報共有し話し合いを重ね、役割分担しています。

――NPOであるはせさんずのスタッフに、どういう働き方をしてほしいですか?

はせさんずは非営利の団体なので、極端な利潤追求やノルマで締めつける管理はしません。とはいえ、雇用職員を擁する事業体ですから、収支に無頓着ではいられません。理念をもって活動していくために、金銭的な余裕も必要です。
はせさんずで働いてみたいと考える人には、健全なコスト意識とともに、理念を実現していく志をもってもらいたいと願います。

はせさんずは、草の根のたすけあいから始まった会です。手助けを必要とする人と手助けできる人がともに会員となり、助け合うことで、安心して暮らせる地域社会を実現したいと活動してきました。そして、誰もが市民として自立できる、新しい市民生活の構築をめざしています。

働く人も、それぞれが市民としての自覚をもつことが大切です。自分自身の生活も充実させてほしいし、そうするなかで、地域の問題に目を向けていってもらえたらと思います。皆で問題意識を共有していきたい。やがて、はせさんずならではの新しい理念も育っていくでしょう。
ともに歩める人を求めています。

――はせさんずで示している「スタッフの心構え」のひとつに「利用者との人間関係を大切にした“ふれあい”のあるサービスを心がけます」というのがあります。つまり、どういうことでしょうか?

その答えはさまざまだと思います。

たとえば、はせさんずの初代理事長の坂口は、「利用する人も介護する人も、ともに喜びを感じられること」と話していました。つまり、働くほうの喜びも大切だということでしょうか。

スタッフそれぞれが、その人なりの喜びを見つけてほしいと願っています。